愚人節
4月1日は日本の新年度の始まりです。
April Fool's Day でもあります。辞書によると、フランスのLouis XIVが新暦に代えたが、旧暦では4月1日が元旦であった。この旧暦に固執した人を“April Fool”と呼んだことから万愚節となった。中国語では“愚人節”と書く。
私は20年前にハルビン師範大学にいた頃、毎年の“愚人節”を楽しみにしていた。だって、この日だけが嘘をついて同級生をからかったりするのは咎められないだもの。故郷を離れて大学で勉学している同級生が、「お母さんが玄関に来ているのよ」と言われ、玄関に駆けつけ母親を探し、見つからなかった時にひどく肩を落とす。その姿はクラス全員の大笑いの材料となる。最初は私もやはり皆と一緒に笑った。だんだん嘘をつかれた同級生がかわいそうに思うようになった。最後に、嘘をついた同級生もかわいそうになった。
人間同士が社会とよばれる環境の中で、信頼によって人間関係という絆が生まれる。互いの信頼をなくしたら、関係そのものに傷がつく。傷を負った者が警戒心を抱き、自己防衛行動に移すだろう。やがて、社会全体の関係が崩れていく。他人を公然に馬鹿にできる“愚人節”は年に一度だけならば、まだ可愛いもんだ。それが365日のものでしたら、どうなるのでしょう。
G20のために、各国首脳がロンドンに雲集した。首脳たちを迎えているのは、150にも及ぶ民間団体の抗議デモだ。今後こそ、G20がただの“愚人節”のお祭りごとで終わらないで、一歩前進するよう祈るばかりです。
(孫 犁冰)
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